北側住宅となるマンションの一室のリフォームです。陰鬱とした雰囲気を避けることや、カビが生えにくい環境とすることが求められました。調湿効果がありつつ風合いがある素材を選定することを心掛けました。壁や天井には漆喰または和紙クロスを、床には無垢フローリングを採用しました。LDKや玄関には折り上げ天井や間接照明を設け、空間的な拡がりを感じさせるとともに、漆喰が持つ温かみのある表情を浮かび上がらせました。また外壁への断熱補強含め、居住環境全体の性能を向上させました。
名称 北青山のマンションリフォーム
所在地 東京都港区
竣工 2015年8月
床面積 約91㎡
写真撮影 廣瀬隆志
リビングからキッチンを見る
斜線制限による不整形な躯体形状への対応やダクトルートを利用し、メリハリのある天井高設定を行った
リビングの折り上げ天井部分に設置した間接照明が、手仕事による漆喰仕上げの風合いを浮かび上がらせる
寝室の壁と天井には、竹を主原料とした和紙クロスを採用した。高い透湿性があり、下地の石膏ボードが備えている調湿力を活かす
左右の壁で異なる高さの光溜まりを設置することで、明暗の豊かなグラデーションを生み出したエントランス
左上:独特な光沢を放つ、漆喰のこて仕上
右上:無垢のオークフローリング
左下:間接照明が浮かび上がらせる、漆喰の櫛引仕上げ
右下:破砕木チップを混入した和紙クロス